泊まって良かった!趣と人情味あふれる宿、大分別府の鉄輪温泉「陽光荘」|蕎麦が好き

泊まって良かった!趣と人情味あふれる宿、大分別府の鉄輪温泉「陽光荘」

こんにちは、ハマジです。

先日の大分旅行で泊まった入湯貸間、大分別府の鉄輪温泉「陽光荘」は趣があり大変良いお宿でした。田舎に帰ったような落ち着きを感じる部屋、温泉の噴気で食材を蒸す地獄釜。その魅力をあげればキリがありません。今回のブログは子連れ目線で感じたことを中心にご紹介します。

入湯貸間「陽光荘」


〒874-0043 大分県別府市井田3組
宿泊料金:大人1泊4,000円他
チェックイン:午後2時~午後5時
チェックアウト:午前10時
(門限夜11時、ペット連れ不可)
炊事道具:地獄釜(27個)箸、茶碗、羽釜、鍋、グラスなど(無料)
風呂(温泉)/トイレ:共同、複数有り
温泉:塩化物泉掛け流し、午前7時~午後11時まで入浴可
部屋の鍵:有り(南京錠)
駐車場:約26台(無料)

ご予約/お問合せ:0977-66-0440
その他:徒歩5分圏内にスーパー2ヶ所あり


陽光荘公式サイトより


大正12年創業の「地獄めぐり鉄輪地獄」が前身で、別府八湯鉄輪(かんなわ)温泉にあります。お部屋はすべて和室(27室)で、本館(三階建て・エレベーター無し)と別館(平屋・家族風呂可)があります。別館は緑に囲まれた温泉付き別荘の感じです。
塩化物泉掛け流しのお風呂が本館と100メートル程離れた別館にあります。ミシュランJAPONで3つ星のひょうたん温泉・お芝居のヤングセンターや鉄輪むし湯、渋の湯、地獄原温泉、上人湯、熱の湯、すじ湯、谷の湯などの共同温泉も徒歩数分です。

出典 陽光荘Webサイト
URL http://www.coara.or.jp/~hideharu/

陽光荘の玄関


陽光荘の玄関です。まず建物に入って感じたのは清掃が行き届いており床などもピカピカであること。年季の入った建物ですが(またそれが良い味を出すのである)清潔感がありホテル慣れされている方も問題なく泊まれると思います。

チェックインをお願いすると女将さんがお部屋、トイレの案内から炊事場の使い方、お風呂のルール(交代制)、周辺情報など宿泊に当たり必要なこと全てを親切丁寧に教えてくださいました。我々料理男子はもちろん、地獄蒸しの経験が無い方も問題なく使えると思います。


一通りご説明いただいた後は建物内を散策。

わし「(ブログに載せたいので)写真撮らせてもらってもいいですか?」

女将さん「どーぞ、ご自由にお撮りください。炊事場は暗いので2階の方が撮り易いかも知れません。お2階もどうぞ。」

ありがとうございます。

陽光荘の館内


陽光荘の建物内はまるで迷路のように入り組んでいました。これが小学生くらいの子どもには秘密基地のようで面白い。当日は満室に近いという状況でしたが、我々がチェックインした時間帯はお客さんが少なく、自由に見学させていただきました。


廊下を進んで行くと冷蔵庫が見えました。陽光荘には共同で使える冷蔵庫が本館の1階に4台・2階に3台・3階に1台、別館に2台あります。袋に名前を書いて利用する形です。皆さん、食材を買ってきて直ぐに調理するのか、冷蔵庫内の空きスペースは終始余裕がありました。


冷蔵を横から撮ってしまったことを反省。


こちらの洗濯機は業務用のため宿泊客は利用できません。利用される方は建物の裏にコイン式の洗濯機があります。右手奥の方に見えるのが共同の洗面台です。お部屋に洗面所は無いのでここで顔を洗ったり歯を磨く形。一番右に見えるのがお風呂の入り口です。


陽光荘のお風呂(温泉)


陽光荘のお風呂は掛け流し式の塩化物泉です(温泉)本館と別館のどちらのお風呂も追加料金無しで利用可能。本館は大小2ヵ所のお風呂が「男女交替制」で利用できます。100mほど離れた所にある陽光荘の別館は岩風呂、浅めの小浴場、露天風呂の3つのお風呂があり、家族風呂としても利用できます。

泉質は塩化物泉らしく透明でサラッとした肌触り。かけ流しのためお湯は綺麗です。ゴミなど浮いてないのが良い。体の芯から温まるめちゃくちゃ良い湯ですが、熱めなので熱い湯が苦手な子どもは入れないかも知れません(それくらい熱めです)お風呂が熱すぎる、という方は陽光荘から徒歩5分もしないところに「ひょうたん温泉」という温泉施設があります。ひょうたん温泉は露天風呂、内風呂、打たせ湯、サウナに砂蒸し風呂もあり、露天風呂などは温度も温めなので子ども連れでも大丈夫だと思います。

※こちらは本館の小さい方の温泉。滞在中、大小合わせて3回入りましたが、全て貸し切り状態でした。


せっかくですから、2階も行ってみましょう。


陽光荘の炊事場


炊事場は本館の1階と2階の2ヶ所にあります。別館の宿泊者も利用可能です。炊事場から部屋までの距離は一番近い部屋で徒歩10秒、遠い部屋で30秒もあれば十分行って帰れる距離です。

温泉の噴気を利用した地獄釜は合計で27個、ガスコンロも約10台あります。お湯は常に沸いているため、いつでも熱いお茶やコーヒーが飲めます(コーヒーは持参するかスーパーで買ってください)

※こちらは2階の炊事場です


ガスコンロです。

焼きたい放題です。


まな板、包丁、ザル、鍋、フライパンなど、一通り揃った炊事場。


地獄蒸し釜も使い放題。

色が変わっている部分は汚れているのではなく、温泉の成分が固着しているからです。う~む、実に味がある。

ここで喉が渇いたハマジ、いいことを思いつきました。

この日はもう運転することはないのです。後は鉄輪温泉界隈を散策して、ご飯食べて温泉入って屁こいて寝るだけ。館内を探検中にツマミの一つでも蒸し上がるだろうということで、持参した食材の一部を蒸すことにしました。


じゃじゃん!

温泉の蒸気で10分ほど蒸したツマミ。

これにカボスを絞っていただくのです。

完全に旨いです。

※絵的に全く説得力がありませんが飲んで温泉に入るのは止めましょう


炊事場の話に戻ります。

蒸気がむんむんとしています。

別府界隈は至る所から蒸気が噴出しており見て回るだけでも楽しい。


炊事場には地獄蒸しの蒸し時間が食材別に掲示されています。夕飯の時間は我々の他に男性グループが自炊されてましたが、鳥を丸ごと蒸したり、パエリアを作ったり、料理を作りながら炊事場でビールを飲んだりと大変楽しそうでした(白菜やら分けていただきありがとうございます)


ふるーいMacがありました。

これ、ちょっと欲しい。。


こちらは廊下から炊事場への出入り口です。左は裏口へ、右が炊事場へつながります。下駄やスリッパが用意されてるので炊事場への移動は楽々。唯一気を付けてなければならないのはこの段差でしょう。熱々のお鍋をもってひっくり返ってはシャレにならない。特に酔っ払いの皆さんは要注意です。


勝手口から出たところ。

浴衣で鉄輪温泉散策中の温泉ガールがたくさんいらっしゃいました。

若い人にも人気の様子。


陽光荘のお部屋


陽光荘のお部屋は27室あり全て和室です。人数分の布団付き。他の部屋とは廊下と襖で仕切られており鍵も付いています。部屋にトイレや洗面台はありません。トイレは本館1階に3ヵ所、2階に2ヵ所。別館は2ヵ所あります(本館・別館とも洋式)


本館の館内は地獄蒸し釜のある炊事場を囲むように廊下と部屋が続きます。2階はまるで迷路。小学生くらいの子どもは喜ぶと思います。

どの部屋も田舎に帰ったような温もりと趣があり、1階と2階や場所によって窓からの景色が違うため、他の部屋にも泊まりたくなります。

※火災予防、電気容量などの関係から部屋の中でポ-タブルガスコンロ、電熱器、炊飯器、ヘアドライヤーなどは使用できません。


有料のテレビは控えめなサイズ。家族連れやグループで泊まる場合、恐らく見ないと思います。陽光荘の中にも、また、徒歩10分圏内の鉄輪温泉にも足湯やカフェなど、テレビ以上に楽しいところがたくさんあるのですから。


今回泊まったお部屋は窓から徒歩2秒の位置にスーパーが(笑)

(窓から出た訳ではありません)

大分名物カボスジュースを見つけた子どもたちは祖母を連れてさっそく買い物に行ってました。


お部屋には食器や鍋、釜などが備え付けてあります。ザルなどは炊事場にもありますので、自炊に困ることはありません。


ここで陽光荘の宿泊料金をご紹介します。

陽光荘の宿泊料金


大人(中学生以上)4,000円、小学生2,600円、3歳~6歳の幼児1,700円、0歳~2歳の幼児1,200円(税込み)

1名当たりの料金です。部屋単位ではありません。休日・休前日も同一料金です。クレジットカード払い不可。食事の提供無し(自炊のみ)連泊割引や年末年始、GWなどの繁忙期の料金は公式サイトで確認してください。

●宿泊料金に含まれるもの

・温泉の噴気を利用した地獄蒸し「地獄釜」の利用
・箸、茶碗、羽釜、鍋、グラスなどの炊事道具や炊事場に備え付けのガスコンロ
・布団
・部屋のコンセント、扇風機の利用
・暖房(温泉の噴気を利用)
・冷蔵庫(共同、容量は余裕あり)
・風呂(温泉)
・洗面台(共同)
・打合せルーム(4名程度まで)

基本素泊まりのお宿ですが、コテージなどと違い布団などが付いているため大変リーズナブルに利用できます。

●料金に含まれないもの(別料金が必要なもの)

・地獄蒸しの食材、調味料
(マヨネーズ、醤油、七味唐辛子は備え付けがありました)
・寝間着、歯ブラシ、くし、シャンプーなどのアメニティー無し
・ゆかた・丹前:1着300円
・テレビ、冷房:2時間100円のコイン式

地獄蒸し芋


ここで子どもたちからお腹空いたの声が。

よしよし、それではおやつ代わりにお芋でも蒸しましょう。

地獄蒸しでサツマイモ蒸したら絶対旨いでしょ?と言うことで鳴門金時を持ってきました。食育と言うのは自分で作るだけでなく、それが腹の底からうまい!と思える絶対的に旨いものでなければなりません。自分で作った鳴門金時の地獄蒸しは絶対に旨いハズ。


地獄蒸しの作り方は超絶簡単です。ザルに乗せて地獄蒸し釜の中へ。

料理によって蒸し時間や鍋ごと蒸したりと多少違いはありますが、基本は蒸すだけ。


調理中を示す「使用中」の表札を立てたら蒸し上がるまでしばし待ちます。




~25分後~



お芋が蒸あがるまで25分はみんなで鉄輪温泉街の足湯に行ってました。

さあ、お芋はどんな感じでしょうか。

さっそくいただくと、、


芯までトロトロでめちゃんこ甘い。

最高です。


陽光荘の周辺観光、スーパーなど


地獄蒸し食材を調達する場合、陽光荘の隣にことぶきやと言うスーパーがあります。ここは営業時間が19時まで(時期によって違うかも知れませんので気になる方は確認してください)また、徒歩3分くらいのところにマルショクサンリブという比較的大型のスーパーがあります。

こちらは大分別府ならではの鮮魚や精肉なども販売されており、営業時間も夜23時と遅くまで営業されています。周辺観光は鉄輪温泉街のお店、足湯、大衆演劇、飲食店等々。また、みゆき坂を進んで行くと白池地獄、かまど地獄、山地獄などの地獄めぐりが楽しめます。もっとも、鉄輪温泉街も至る所から蒸気が噴出しているため周りが既に地獄。鉄輪温泉街の散策は別記事に書く予定です。


陽光荘へのアクセス


鉄輪温泉東口の看板が立っている交差点を山側に入ります(スーパー、マルショクサンリブが目印)その先約500mの交差点を左折します(向かって右側に鉄輪歯科クリニックがあります)

いでゆ坂を50mほど上がった右側に陽光荘の本館があります。ナビに目的地設定しておけば特に迷うことはありません。道は広くはありませんが、マツダCX-8でも離合に苦労することはありませんでした。


陽光荘の駐車場


本館横に6台分の駐車スペースがあります。駐車スペースはアルファード/CX-8クラスでも利用可能です。

※写真左側が本館の駐車場


本館の駐車場が満車の場合は「いでゆ坂」を100メートル程まっすぐ下ったところ(陽光荘別館のとなり)に陽光荘専用の約20台分の駐車場があります。荷物が多い場合は先に荷物を降ろして駐車場へ行くのが良いです。

また、別館側の駐車場は台数的には本館横より多いですが、1台当たりの枠線が狭く、CX-8ではキチキチに。今回は半分以上開いていたので端のスペースを多少はみ出る形で利用しました。


陽光荘で自炊する


ここから自炊した夕飯です。出来たて熱々を食べたいという性格上、写真があまり撮れませんでしたが、少しだけご紹介します。

こちらはかまどでご飯を炊く準備をしている長男。料理男子に育てるには、旨いものを食べさせるのが手っ取り早いです。自分で作る→旨い→自分で作ったものは旨い→もっと旨いものを作ろう!にハマれば勝手に料理が出来るようになります。


かまどで炊いたご飯です。写真がイマイチですがお米が立っています。完全に旨いです。


海鮮とか。鳥は丸々1匹蒸すのは長女から「気持ち悪い」というご指摘が入り、手羽先を蒸しました。こちらも完全に旨い。その他、写真には写ってませんが豚肉を白菜と一緒に蒸した料理が美味しかった。


夕飯のおかずにも鳴門金時。


温泉卵も作りました。

お腹いっぱい、もう何も食べられません。


陽光荘に泊まった感想


最後に陽光荘に泊まった感想をQA形式で書きます。

●お部屋に鍵はあるの?

各部屋の扉はヒンジ式のドアではなく、ふすまになります。ふすまの上を南京錠で締める形で鍵をかけることが出来ます。ふすまを蹴飛ばしたら鍵の意味がないのでは?そうかも知れません。そのような悪人は利用しないでください。

●接客応対とか

めちゃくちゃ良いです。泊まるまでは常連さんが多いのかな?と思いましたが、初めての利用でも全く問題なし。

●子ども連れでも大丈夫?

子ども連れでも全く問題なし。実際、2歳くらいの子ども連れのお客さんや、夕方、5,6歳の子どもが1階から2階へ走り回っていました(迷っていた?)貸し間と言うことでそれなりに賑やかなので子ども連れで委縮するようなことはありません。子どもが炊事場で調理していると、年配のお客さんが「あら、料理してるの?偉いわね。これあげるから食べてみて」何てかたちで食材が無限に増えます。

3つ注意点をあげるとしたら、地獄蒸しの蒸気で熱くなっている場所があるため、子どもから目を離さないこと。温泉が熱めなので、子どもは入れない可能性があること(近くのひょうたん温泉がぬるめでおすすめ)遅い時間は迷惑にならないよう走り回らないこと。むしろ子どもは普通のホテルより喜ぶと思います。

●温泉は?

熱いけど最高です。

●夜寝られる?

トイレなど廊下を人が歩くとドタドタとそれなりの音がします。酔っぱらったお客さんの場合、足音が大きめなのでそれなりに響きます。また、1階から2階へ移動するときに1階はその音が響きます。これらは事前に予想していたので私は100均の耳栓を持参しぐっすり眠ることが出来ました。嫁さんは足音より私のいびきで寝られなかったそうです。飲み過ぎましたからね。すまん。

●布団は?

固いです。これはしょうがない。

●炊事場の混雑度は?

意外なことに全然混みませんでした。地獄蒸し釜の順番待ちがあったら嫌だなーと考えてましたが、そんなこともなく。これは地獄蒸し釜の数が多いこと、また、蒸し料理のため比較的早く出来ることが理由だと思います。

●不満とか困った事とか

ないっす。1ミリもない。


さいごに


今回初めて陽光荘に泊まりましたが、素晴らしいお宿でした。

共同の風呂・トイレや自炊を考慮すると全ての人におすすめできる訳ではありませんが、子ども連れは一度は泊まって損はない、趣と人情味あふれる素晴らしい宿だと思います。大分別府と言えば杉乃井ホテルとか、別府市内のホテルが頭に浮かぶと思いますが、リゾート系ホテルとは違う楽しみ方ができる。

子ども連れから仲良しグループまで、機会があればまた利用したい。陽光荘は心からそう思えるお宿でした。


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