動的質感の違いは一目瞭然。SUBARUフォレスターとRAV4を乗り比べた感想|イクメンライフハッカー

動的質感の違いは一目瞭然。SUBARUフォレスターとRAV4を乗り比べた感想

こんにちは、ハマジです。

先日SUBARUフォレスターとトヨタRAV4に試乗したと報告しましたが、今回はRAV4に試乗した印象についてもう少し掘り下げて書いてみたいと思います。

なお、以前書いた通りあんま良い感想ではありません。RAV4オーナーの方は気分を害される可能性がありますので今すぐブラウザを閉じ、このブログのことはキレイさっぱり忘れていただけますようお願い申し上げます。


最近の車は高い


というわけで以降を読まれる方はRAV4オーナーの方はいらっしゃないハズ。遠慮なく感じたことをありのままに書きなぐってしまいましょう。

試乗したのはX(2WD)という車両本体価格約260万円の最廉価グレードです。営業さん曰く、RAV4の諸経費、オプション込み込みの乗り出し価格はザックリ350万から500万とのことでした。500万、たけぇっすね、という感想についてはハイブリッドGは車両本体価格380万、諸経費込で410万くらい。それにナビが20万からええやつでは50万くらいするとか。なんやかんやオプションを足してメンテパックもとなると500万くらい行くそうです。

これはRAV4だけでなく、マツダ以外の車はナビが結構高いし、安全装備もセットオプションだったりするので同じような傾向にあると思います。最近の車は高いですな。


ハマジ、運転席で絶句する


運転席に乗り込み、あらためてこの車はRAV4の最廉価グレードであるから質感などは差し引いて評価しなければ…と思うこと0.3秒

(いや、もっと短かったかも)

なんじゃこりゃあああ!!

ハンドルがウレタンやないけ!!!

私は正直さだけがウリですので忌憚なく感想を述べますと、このウレタンハンドルはどう言葉を取り繕っても良く言うことはできません。本革巻きの手触りの良いステアリングに慣れている車好きの中に、このハンドルを握って気持ちよくドライブできる方がいるとは微塵も思えないのです。

ここでまた、マツダを持ち上げるとこれだからマツダ信者は、、、と罵られそうですが、マツダのMAZDA3は(どこが社名でどこから車名か分かり難いな)車両本体価格210万円の最廉価グレードでもモチロン本革のステアリングでありますし、インテリアの質感にかんしてもそれだけで欲しい!と思わせるレベルに仕上がっています。MAZDA3を比較に出すのは相手が悪すぎるかも知れませんが、ともかく。RAV4のXは乗り込んで1秒未満で膝もといケツがシートから崩れ落ちるようにテンションが下がりました。

なので、もしRAV4を検討中の方は必ずG以上のグレードをおすすめします。オプションで本革巻きステアリングに変えられるのであればそれでも良いと思いますが、後述する理由であまり調べる気にならなかったのでXに本革ステアリングが付けられるかは知りません。

そんなわけでなるべくステアリングを見ないように前を向くと、今度はダッシュボード上部のプラスチック感が気になる気になる。なんでこんなに安っぽい素材を使うのでしょうか、何か良いことの一つでも言わないとただのアンチになってしまうぞ、参ったな、、とインテリアをぐるっと見渡すと、メーター内の液晶はSUBARUフォレスターと並び良い感じです。廉価グレードだからと差を付けないのは素晴らしい。

ちなみにマツダCX-5やCX-8はグレードでメーターをアナログかデジタルで差別化していますが、ダッシュボードやハンドルなどはあまり差をつけていません。このあたりの考え方はメーカーそれぞれといった感じですが、全体的な質感はマツダが上手にまとめていると思います。


シートの質感


それではエンジンのスイッチを入れて、試乗スタート!の前に室内空間についてお伝えします。助手席を身長175cmの私が快適なポジションに合わせてリアシートのスペースはこのような感じ。ドアもフォレスターと同じくガバッと開くので乗りやすいです。

シートの質感がアレなのは最廉価グレードだからですね。マツダの場合は廉価グレードでもここまで差は付けないので利益率の高さの理由はこんなところにも?と感心してしまいました。


リアシートの居住性


前述の状態でリアシートに乗り込むと膝前スペースはこぶし2つ半くらい。さすがにサイズが違うCX-8ほどの余裕はありませんが、5人乗りSUVとしては優秀なパッケージだと思います。

一方で、シートに関しては厚みは十分であるものの、平坦でサポートが不足しているように感じました。フロント、リア共に快適性の高さではフォレスターが一歩リードしていると思います。


ラゲッジスペース


ラゲッジスペースを確認します。

開口部が大きく、段差がないため頻繁に大きな荷物を積み下ろしする方は重宝すると思います。開口部が大きく低いのはフォレスターも同じですが、フォレスターに比べサスペンションの張り出しが工夫されており積載性に優れます。繰り返しますが、私はアンチのつもりはないのでこのラゲッジなどは使い勝手に優れ素直に大変良いと思います。


新型RAV4試乗レビュー


いざ試乗編。

実は、私の中で試乗は距離にして100m、時間にして2分未満で終わりました。

その過程と理由はこうです。

試乗車に乗り込み、営業さんの説明を受けながらエンジンをスイッチオン。

「この車はXという最廉価グレードです。インテリアの質感などは差し引いて評価してくださいね」とのこと。承知でございます。

それではシフトレバーをDレンジに入れて、試乗コースへ走り出しましょう。

ディーラーの駐車場でアクセルを踏み込むと…

「あれ?思ったのと違うぞ??」

試乗車は2リッターガソリンの純粋なエンジン車でしたが、CX-8の2.2リッターディーゼルに比べてもアイドリングから振動が大きめです。Dレンジに入れて走り出してからもその印象は変わりません。

ディーラーを出て試乗コースを走り出すと、ディーラーを出て直ぐの路面が若干ザラついていることもあり、「ザーー」とか「ゴー」のロードノイズがけっこうな音量で耳に入ってくる。時速20km、30kmと速度を上げるとボディのリア周りの剛性が不足しているのかブルブルと不快な低級振動がお尻を刺激します。

直前に試乗したSUBARUフォレスターがSGP(スバル・グローバル・プラットフォーム)の効果で真っすぐ走る、曲がる、止まる、不快な振動が無いといった動的質感をこれでもかと磨き上げていたのに対し、なんだこれは。ザラついた路面を走ったのは距離にして100m程度でしたが、興味を失うには十分すぎる時間でした。


RAV4 2リッターガソリンとCVT


余談です。

テンションダダ下がりの中、営業さんから「この2リッターは力もあり、CVTもダイレクト感が出るよう改善されています。スポーツモードに変えて強めにアクセルを踏んでみてください。結構走りますから。」と促され、せっかくの機会だからしっかり確認しなければと気を取り直しアクセルをグイっと踏みつける。

すると、、

うん、これはまぎれもなく2リッターガソリンの加速感ですね。

SUBARUの出来の良いCVTに乗った後ではCVTの評価も分が悪くなりますし、トルク感も控えめでした。やはり大柄なSUVにはディーゼルやターボの大トルクやモーターのサプリが欲しくなる。もし、ガソリンとハイブリッドで迷われている方が居たら、いや、迷ってなくてもハイブリッドが良いと思います。



乗り心地については試乗車のあたりがついてないことを差し引いても良好だと思います。また、Xの2WDとハイブリッドG AWDは重量にして約200kg差があります。重い方が重厚感として乗り心地は良くなりますし、足回りの動きも変わってくるかも知れません。動力性能だけでなく、乗り心地に関しても本命はハイブリッドでしょう。

ただ、それでもSUBARUフォレスターの方が動的質感においては優れていると思います。RAV4との比較だけでなく、CX-5やエクストレイルなど同価格帯のミドルクラスSUVの中でもフォレスターが一歩リードしている認識です。日本のメディアの試乗レビューや比較記事を見ると宣伝広告費の違いか、RAV4の評価が高くなっていますが乗り比べれば違いは(分かる人には)一目瞭然だと思います。

その後、心ここにあらずを察してくれた営業さんは「良かったらランドクルーザーにも乗られませんか?あちらでしたらお客様のお好みに合うかも知れません。リセールも抜群ですよ?」と別の提案をいただきました。生憎時間的な都合でこの日はRAV4のみの試乗となりましたが、よく言われるようにディーラーの対応についてはトヨタならではの安心感やアドバンテージがあると思います。


■トヨタ 新型RAV4 主要諸元


車両価格
 X(2WD)260万円
 HYBRID G(4WD)381万円

乗車定員:5名
全長4,600×全横1,855×全高1,685mm
ホイールベース:2,690mm
車両重量:X 1,500kg HYBRID G 1,690kg

2Lガソリン
 最高出力 171PS/6,600rpm
 最大トルク 21.1kgf・m/4,800rpm

2.5Lハイブリッド
 最高出力 178PS/5,700rpm
 最大トルク 22.5kgf・m/3,600~5,200rpm
 フロントモーター 120PS 20.6kgf・m
 リアモーター 54PS 12.3kgf・m

ハイブリッド動力用主電池:ニッケル水素電池、6.5Ah
トランスミッション CVT

燃費(WLTCモード)
 X 2WD 15.8km/L
 X 4WD 15.2km/L

2.5Lハイブリッド
 HYBRID X 2WD 21.4km/L
 HYBRID X 4WD 20.6km/L


おまけ


余談の余談です。

営業さんがCX-8の360度ビューモニタを見て「解像度がいいですね!」といわれるので、「や、そうでもなくないですか?」と返すと、なんでもタンクの360度モニタ(オプション)に比べるとその差は歴然なんだとか。

良かったらご覧になられますか?とおっしゃるのでホイホイと見に行くと、、ご立派なナビの上に随分と小さな画面にタンクの姿が。

なるほど、これは確かに見難いかも知れませんね。タンクといえばヤングファミリー層に売れている車だと思いますが、試乗レビューではあまり良い声は聞こえません。こと、走行性能に関してはスズキ・ソリオに水をあけられている印象です。

この日はSUBARUフォレスターが見えないところもにもキッチリお金を掛け、街中レベルでは過剰品質とも言われかねないボディ剛性や足回りの性能の結果、街中レベルの試乗でもハンドル操作の自然な感じやロールの少なさ、不快な振動の少なさという非常に高い快適性を実現していました。対してネットの評判が良いRAV4に試乗すると、想像していた乗り心地ではなくガッカリした部分も多分にあり。車はやっぱ自分で乗らないと分からないなと強く感じた次第であります。

以上。

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