税抜き235万か乗り出し350万円と考えるかで印象大違い。トヨタC-HR激辛試乗レビュー|イクメンライフハッカー

税抜き235万か乗り出し350万円と考えるかで印象大違い。トヨタC-HR激辛試乗レビュー

トヨタC-HRの試乗レビューです。

のっけから申し訳ございませんが同時に試乗したフォルクスワーゲン新型ティグアンに心奪われ、トヨタC-HRは霞んだ印象。

フラットなイメージで試乗したものの、欲しい!と思うには至りませんでした。



C-HRと比較検討するなら?


トヨタC-HRのサイズは4360×1795×1565mm。

トヨタC-HRの価格はプリウスと同じハイブリッドのGグレードが290万円(税込み)、1.4ターボのG-Tグレードが277万円(税込み)

最廉価グレードは1.4ターボのS-Tで251万円(税込み)、税抜に直すと235万円とグッと安く感じます。

しかしながらヘッドライトは上級グレードでもハロゲン仕様でLEDは15万円のオプション設定。トヨタC-HRは意外と高価な車で、あれこれ付けると乗り出し350万円になります。

あえてメルセデスベンツA-CLASS(A180)と比較するとサイズ(4300×1780×1435mm)は全高を除きほぼ同一。

価格は329万、LEDライトは当然標準。エンジンは1.6ターボで200PS/20.4kgmを発生、ハイオク仕様であるものの、JC 08モード燃費は17.8km/リットルと走りも燃費もこちらの方が上です。

メルセデスは2017年3月31日まで通常19万円のレーダーセーフティパッケージが無料で付くキャンペーンを開催中。

乗り出し価格はどれだけ違うのでしょうか。お高いコンパクトSUVを買うときは欧州コンパクトカーもチェックした方がよさそうです(エアロ付いてるとカッコいいんですけどね)


スペック


それではスペックからみていきましょう。

●トヨタC-HR 1.8ガソリンハイブリッド G 2WD
価格 2,905,200円~
燃料 レギュラー
燃費 30.2km/L

●エンジン・駆動方式(ハイブリッド)

エンジン型式 2ZR-FXE
最高出力 98ps(72kW)/5200rpm
最大トルク 14.5kg・m(142N・m)/3600rpm
種類 直列4気筒DOHC+モーター
総排気量 1797cc
燃料タンク容量 43リットル
使用燃料 無鉛レギュラーガソリン
JC08モード燃費 30.2km/リットル

駆動方式 FF
トランスミッション CVT(無段変速車)
最終減速比 3.218

●トヨタC-HR 1.2リッターガソリンターボ G-T 4WD
価格 2,775,600円~
燃料 レギュラー
燃費 15.4km/L

●エンジン・駆動方式(1.2ターボ)

エンジン型式 8NR-FTS
最高出力 116ps(85kW)/5200~5600rpm
最大トルク 18.9kg・m(185N・m)/1500~4000rpm
種類 直列4気筒DOHCICターボ
総排気量 1196cc
燃料タンク容量 50リットル
使用燃料 無鉛レギュラーガソリン
環境仕様
JC08モード燃費 15.4km/リットル

駆動方式 フルタイム4WD
トランスミッション CVT(無段変速車)
変速比CVT 2.480~0.396
後退 2.604~1.680
最終減速比 5.698

●サイズ・足回り(ハイブリッド/1.2ターボ共通)

ドア数 5ドア
乗員定員 5名
全長×全幅×全高 4360×1795×1565mm
ホイールベース 2640mm
トレッド前/後 1540/1540mm
室内長×室内幅×室内高 1800×1455×1210mm
車両重量 1440kg(ハイブリッド)1470kg(1.2ターボ)

ステアリング形式 パワーアシスト付きラック&ピニオン
サスペンション形式(前) マクファーソン・ストラット式コイルスプリング(スタビライザー付)
サスペンション形式(後) ダブルウィッシュボーン式コイルスプリング(スタビライザー付)
ブレーキ形式(前) ベンチレーテッドディスク
ブレーキ形式(後) ディスク
タイヤサイズ(前) 225/50R18
タイヤサイズ(後) 225/50R18
最小回転半径 5.2m


エクステリア


好みの問題。

洗車は大変そう。

オプションが豊富で(お金があれば)個性的な一台に仕上げられる。

インテリア


4人家族でアクティブに使うことを想定すると躊躇せざるを得ない室内スペース。

とはいえ開放感は期待できないものの後席は180cmの大人が普通に座れ、頭上空間、ひざ前スペースも余裕があります。

C-HRはヴェゼルよりは狭いが、CX-3よりは広い。

SUVと言われて乗ると狭いと感じますが、コンパクトクーペと考えれば納得できます。

エンジン性能


●ハイブリッド

先代のプリウスで感じたハイブリッドの悪い印象はC-HRでも覆らず。

1.2ターボと比べエンジンは騒がしくパワー感も似たような感じです。

ecoとは無縁の手荒に扱われているであろうC-HR試乗車の燃費計は300km走行で15km/L前後でした。

●1.2ターボ

馬力は無いが1500rpmから発生する18.9kgの最大トルクで街中では何の不満もなく走ります。

アイドリング時の振動、静粛性は非常に高い。

踏み込んだ時は排気量なりに騒がしいもののCVTのラバーバンドも少なくリニアに速度を乗せます。

ただし、80km以下で試乗した限りの印象で高速の合流や登坂は要チェック。

シャシーの出来が良いだけに2リッターターボが欲しくなります。

モアパワー!


取り回し


見切りが良いとは言えませんが全長4.3m、最小回転半径5.2mと取り回しは大変良いです。

Aピラー周りの処理は秀逸で交差点の歩行者確認が非常に楽でした。

乗り心地


ザックス製のダンパーを採用した足回りは基本的にフラットで張りのある乗り心地。

段差のいなし方がうまく揺れの収まりも良く感じます。

スポーティーな味付けが好みの人には十分な乗り心地で、コンフォートが好みな人も不満は少ないでしょう。


トヨタ・C-HRのここがバツ


●盛大なビビリ音

試乗して最初のひとことが

「盛大にビビってますね・・・」

ダッシュボードやAピラー、至る所がビリビリしており、これにはセールスも苦笑い。

セールス曰く、昔の車に比べボルト止めからクリップ止めの箇所が増え、ビビリ音の事例は増えているとのこと。

300kmしか走ってない新車がこれじゃあ・・・

●本革巻きステアリングの質感

さらさらすぎる。

一緒に試乗した700万円のクラウン・ハイブリッドに乗る(ただしダンパーが劣化し、乗り心地は20年前の軽自動車以下の車)ブルジョアな同僚は「乾燥肌なので滑りますねぇ・・・」とソフトにディスられていました。

個人的にはもう少し厚みがありしっとりしたタイプが好みです。

●随所に感じるコスト最優先

インテリアのいかにもなプラスチックパーツ。

お世辞にも質感が高いとは言えません。

ステアリング、各種スイッチ、センターコンソール等、全てのパーツにもう少しコストをかけて欲しい。

●価格設定

上級グレードのGでもLEDヘッドライトは15万円のオプション(標準はハロゲン)

あれこれ付けるとあっという間に400万円オーバーになると、他の選択肢が気になるのも事実。

●試乗車のホイールがTRD

これはイチャモン。

試乗車のホイールがブラック18インチのTRDホイールでした。

知らない人はこれが標準と思うかも知れません。

デザインは良いですがオプションで4本16万もします。


トヨタ・C-HRのここがマル


●トヨタ車

良くも悪くもトヨタが販売するコンパクトSUV。

しかもハイブリッド車です。

●1.2Lターボの出来が良い

アイドリング時はアイドリングストップ不要の静粛性。

面白みはありませんが素直で扱いやすいエンジンです。

●充実の安全装備

全グレードToyota Safety Sense Pが標準。

●パッケージ

(セダンやワゴンから乗り換えれば)不満のない居住空間。

市街地で扱いやすいサイズ。

出来の良いシャーシに適度なパワーのエンジン。

全体的にそつなくまとまっています。


トヨタC-HRは買いか?


走りは総じて良いものの、パワーに余裕がありません。

広さではホンダ・ヴェゼルにダブルスコアで負けています。

インテリアはチープで乗り出し350万円は欧州コンパクトカーやミドルサイズSUVのエントリーグレードが射程に入ります。

価格コムのレビューは3点台前半と稀にみる厳しい評価。

プリウス同様、同じ車に出会う機会も多いはず。


辛口になってしまいましたが、これらが問題にならずデザインが気に入れば買いだと思います。

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